PROTEIN

皆さん、こんにちは

いきなりですが、皆さんにとってタンパク質とはどのようなイメージですか??
筋肉をつけてムキムキになるために必要な栄養素
身体やお肌に良い
摂取したら太ってしまう
などの声をちらほら聞いたことがあります。

実際に私も現役選手だった頃は、故障予防や疲労軽減、より強い身体を作るために練習後は栄養補給としてドリンク型のプロテインを摂取していました。

ただ、こんな身近で必要な栄養素であるタンパク質のことを深く知っている人って少ないと思います。
そんなタンパク質について少し知識を深めて頂きます。

タンパク質とは

タンパク質とは、エネルギーを作る3大栄養素の1つです。

タンパク質の役割として
・筋肉、肌、血液、骨などの人間の体の大部分がタンパク質を材料として生成
・酵素やホルモンとして身体の機能を調整
・タンパク質の一種であるミオシン、アクチンは筋肉を収縮させる働きがある
・酸素を運ぶヘモグロビン(タンパク質と鉄が結合しているもの)の生成
・タンパク質の一種であるフェリチンは身体に鉄分を貯蔵する
・抗体として身体を守る働きがある

このように沢山の役割を担うタンパク質は種類が1種類だけではなく、20種類のアミノ酸が組み合わさって出来ているため多くの種類が存在します。

タンパク質を多く含む食品

タンパク質を多く含む食品

1食当たりの含有量(g)
穀物 白米150g・・・3g

豆  納豆40g・・・5.8g
   絹ごし豆腐100g・・・5.3g

魚介 たら70g・・・9.9g
   マグロ(赤身)60g・・・13.4g

肉 豚ヒレ肉60g・・・11.1g
  鶏ササミ60g・・・11.8g

卵 鶏卵1個・・・5.7g

乳 牛乳200cc・・・6.3g

肉類や魚介類、卵類、乳類、豆類などの主菜として食べる食材には多くのタンパク質が含まれています。また、あまりイメージが無いかも知れませんが穀類なども貴重なタンパク質の補給源となっています。ですが肉類や魚介類と比べてアミノ酸の量が不足しているため、ご飯と味噌汁(穀類と豆)などの組み合わせにより不足分を補って行くことが大切です。

アミノ酸

食事から摂取したタンパク質は酵素によって分解され、アミノ酸になって小腸に吸収されます。吸収されたアミノ酸は肝臓へ達し、そこから必要とされる場所へ運ばれていきます。

・9種類の必須アミノ酸
タンパク質を構成する20種類のアミノ酸のうち人が合成できない、もしくは十分な量を合成できなアミノ酸を必須アミノ酸(不可欠アミノ酸)と言います。
必須アミノ酸と呼ばれているものが9種類存在し
バリン、ロシシン、イソロイシン、トレオニン、リシン、ヒスチジン、フェニルアラニン、
メチオニン、トリプトファンの9種類です。これらのアミノ酸は食事でしっかり摂取する必要があります。

・タンパク質の質
20種類あるアミノ酸の構成によってタンパク質の質が変わっていきます。
アミノ酸スコアは健康維持に必要なアミノ酸の量がどのような割合で含まれているか示します。それぞれ体に必要な分だけ揃っている場合、アミノ酸スコアは100になります。100未満の食品はいずれかのアミノ酸の量が少なく、不足しているアミノ酸のことを制限アミノ酸と言い、一番少ないアミノ酸を第一制限アミノ酸と言います。
第一制限アミノ酸の値がその食品のアミノ酸スコアの値となります。


「リービッヒの桶」


ドイツの科学者リービッヒが提唱した理論で、写真のように全てのアミノ酸が均等に摂取出来ている左側の桶はタンパク質を多く生成できます。ですが、アミノ酸を不平等に摂取している右側の桶は一番少ないアミノ酸の分しかタンパク質を生成出来ていません。このようにタンパク質の性質を理解していないとせっかく摂取したアミノ酸も無駄になってしまいます。
ちなみに、肉類、魚介類、乳類、卵類のほとんどがアミノ酸スコア100になります。
穀類や種実類はアミノさんスコアが100未満のものが多く他の食品と組み合わせてアミノ酸スコアを100にする必要があります。

タンパク質の摂取量

タンパク質の摂取量は体重1kg×1gが目安となっています。
タンパク質は多く摂取すればするほど良いと思いがちですが、過剰摂取は体に悪影響を及ぼします。例えば、タンパク質を多く摂取することを意識して肉類を多く摂取した結果、脂質やエネルギーも同時に過剰に摂取してしまい肥満や生活習慣病の原因となってしまいます。またタンパク質の過剰摂取は腎臓に負担がかかり腎臓病のリスクが増えます。

スポーツ選手とタンパク質の向き合い方

これまではタンパク質の知識を理解して頂きました。
では、スポーツ選手とタンパク質の向き合い方を学んでいきましょう。

A)タンパク質の摂取タイミング
これは皆さんもよくご存知かと思いますが、タンパク質はトレーニング直後に摂取すると良いです。
理由として
・タンパク質の同化作用がトレーニング後45分以内がピークだから
タンパク質の同化作用とは、体内のアミノ酸がタンパク質を生成し筋肉を形成する作用のことです。筋肉の生成はトレーニングで傷んだ筋肉を修復し、故障予防やより強い筋肉へと変わっていきます。
また、トレーニング直後は大量のエネルギーと栄養を使用しているため、一種の餓死状態と言えます。そのため栄養の吸収率がとても高く、トレーニング後は筋肉へのアミノ酸輸送量が通常の3倍ほどになります。

B)プロテインは太る!?
タンパク質が肥満の直接的な要因にはなりません。ですが先ほどお話したように、肉類や穀類などでタンパク質を摂取した際に、摂取カロリーが消費カロリーを上回った場合に太る原因になります。ドリンク型のプロテイン自体のカロリーは低く太る原因にはなりにくいと思います。

C)タンパク質で貧血予防
スポーツ選手、特にランナーの方達にとって大きな敵となるのが貧血です。
貧血は体が重く感じ、走ったら直ぐに呼吸が辛くなる症状が出ます。
原因として身体中に酸素を運ぶヘモグロビンの減少です。ヘモグロビンは鉄を含む「ヘム」という色素とタンパク質の結合によって出来たものです。動物性タンパク質に多く含まれていて肉類や魚類から多く摂取できます。
またタンパク質の一種であるフェリチンは鉄を貯蔵する役割があります。フェリチンは身体中の鉄が不足していると、ヘモグロビンに鉄を供給します。フェリチンはレバーなどに多く含まれており、ランナーはレバーを食た方が良いとは、この事から来ています。

まとめ

タンパク質について1つでも役に立つ情報はありましたか?
私自身、このblogを書くために本やネットで調べてはじめって知った情報や、知識の深掘りもできて良い勉強になりました!!
まだ、ざっくりとした内容でしか紹介していない部分や意味が分からない内容もあったかと思います。私がこの度、参考にさせて頂いた参考文献を貼っておきます!
気になる方は是非、見てみて下さい!

参考文献
大久保 研之 『新 栄養の教科書』新星出版社 2022.4.5
深津 章子

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